さて、先日、越前市のお寺へ修理、修復のために天蓋・瓔珞をお預かりさせていただきました。修復後は新築のお堂に納入させていただきます。納入後も数十年と安心してご利用いただけるように、素材などを吟味しながら手掛けていきたいと思います。
△当店の職人4名で引き取りにお伺いさせていただきました。お預かり後は、お洗濯や金箔直しの工程を当店前の工場にて施工させていただきます。
寺院施工・内陣施工・寺院仏具の修理について
当店前の工場では、京都市内のご寺院様からご依頼いただきました「山号額」を製作させていただいております。
今回、製作させていただいている山号額は、ケヤキ製で白文字、落款部分は朱色で仕上げています。山号額の材料となっているケヤキ材は、当店が保有していた材料を使用させていただき、製材を施して文字を彫り込んでいきました。彫刻も機械彫りではなく、すべて手彫りとなっていて、職人の想いが1文字1文字に込められています。彫刻職人が文字彫りを施した後は、当店の工場にて、下地や塗りを施して文字に色を付けていきます。
文字の色付け作業で一番大切な部分は、下地作業です。女性のお化粧と同じように、下地がしっかりしていれば最後の上塗りもきれいに仕上がりますし、下地がうまくいかないと上塗りもきれいに仕上がりません。ケヤキの木目は荒いため、しっかりと下地をしなければ木目が埋まらず、綺麗な仕上がりにはなりません。下地を幾度か重ね綺麗な仕上がりを目指していきます。
↑当店の職人が彫刻された文字の部分を白色で着色しています。落款の部分は小筆で赤に着色していきます。山号額に書かれている文字は住職様が手書きで書かれた文字を彫りました。
↑落款に朱色を付けて、現場で取り付けました。
当店では、ケヤキ製、塗り製、金箔製など各種山号額の製作、修理・修復を手掛けております。お見積りから、納品、メンテナンスまで当店の職人が承っておりますので、何かございましたらお気軽にお問合せください。
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